12月29日 2020年B級ニュース

乃木坂46にハマってから年末のB級ニュース大賞が年の瀬の楽しみである。メンバーの、なにかにハマったとか変なものを買ったとかそういう、ブログの記事になるかならないか程度の日常のちっっちゃいニュースなんだけど、これをえんえん聞くのが楽しい。ので、今日はわたしの2020年のB級ニュース『駐輪場のおじさんとの喧嘩』について書く。ただの愚痴です。

 

 

 

10月に自転車を買い替えた。

普段は家から最寄り駅までのあいだで乗っているんだけども、今年はコロナ流行に伴い電車を避けて自転車通勤に挑戦していた時期があった。わたしの職場は自分で想定しているよりもけっこう田舎にある。父が考えてくれた自転車通勤ルートは舗装もされていない田んぼ道や砂利道が結構多かった。それを特に何も考えず乗り回しまくっていたらついにタイヤがだめになってしまい、保証期間も切れていたので買い替えることにした。10月だし、自分への誕生日プレゼントのつもりで。

で、買い換えるとき「駐輪場のシールどうしようかな」と思った。先代の自転車には、駐輪場の利用者ナンバーと次回更新月の書かれたシールが貼ってある。わたしは面倒くさがりなので毎月更新するの面倒だなと思い、そのときすでに2021年3月分まで支払い済みだったのです。まあ利用者カードを持っていけばお金を支払ったことは証明できるし、新しいシールもらえるよね。と思ったものの、念のため前の自転車に貼っていたシールを剥がして持って帰った。

 

その日の朝は駅まで歩いて出勤し、帰りに駐輪場に立ち寄った。利用者カードと、先代の自転車から剥がしたシールを持って。

しかし結果から言うと新しいシールは出してもらえなかった。

駐輪場のおじさんは何度も同じことを言った。駐輪場のシールは金券と同じだから、ひとりにそう何枚も渡すことはできない。渡さないようにと上から言われている、とのこと。

じゃあどうすればいいのかと聞くと、代車証明を発行するとおじさんは言った。代車証明はその名前の通り、いつもの自転車ではない代車を使うときに発行してもらえるものだ。これはホイホイ発行できるらしい。でも、この代車証明は有効期限が1か月しか持たない。

わたしは食い下がる。ただでさえ更新が面倒でまとめて支払っているのになぜわざわざ毎月更新しなきゃいけないのか。お金を払ったことは証明できるのに。というかわざわざ古いシールを持ってきて、交換してほしいと言っているだけなのになぜできないのか。ほかに自転車を買い替えた人はどうしているのか。かなり時間をかけて話したものの「上にだめだと言われている」の一点張りで話にならない。

おじさんと言い合いをしていると、わたしのうしろに駐輪場の支払いをしたい人の列ができはじめて、ここは引き下がるべきかと思ったところ、同じことを思ったらしいおじさんが12月まで有効の代車証明を発行すると言った。なら3月まで出してほしいと言ったら難色を示された。なんだそのテキトーな基準。

仕方なく12月まで有効の代車証明(A5の紙を縦に切ったもの)を受け取り、おじさんに言われた通り専用のビニール袋に入れて自転車にテープで止めた。

 

翌日、退勤後に自転車に乗ろうとしたら代車証明がなくなっていることに気づいた。風で飛んでいったのかもしれないし、誰かが持っていったのかもしれない。けど、なくなっていた。なくなったことに気づいたとき、それはもう虚無だった。これから3月まで約半年間もシールを出せとか代車証明を出せとかいうやりとりをしなくちゃいけないのか。無理だ。でもシールか代車証明のどちらかがないと無断駐輪扱いされて、自転車を無断駐輪コーナーに持っていかれて、このくだりをすべて説明しないといけない。それも面倒くさすぎる。

とりあえず事情を説明しに受付に行ったところ、たまたまその日も同じおじさんがいた。代車証明がなくなりました、こんなことが続くと困るのでシールをください。と言ったもののたぶんくれないだろうなと思っていた。案の定くれなかった。おじさんはしどろもどろになりながら、なくなるはずないんだけどなあ、おかしいなあ、と言い、12月までの代車証明をくれた。

 

という、ここまでが10月の出来事。

なんだろうな、もしもわたしが大学生だったら代車証明を毎月出すと言われたところで「そうするしかないのかな」で従ったかもと思うんだけど、社会人になり「いやなんで駐輪場が自転車の買い換えに対応できないんだ?」と思い至るようになった。みんな大人しく毎月更新してるのか?3月まで支払ってたとしても?

 

それはともかく、来たる12月末。いよいよ代車証明の期限が切れるときが来てしまった。暗澹たる気持ちで受付に行くと、あのときのおじさんとは違うおじさんが座っていた。

「代車証明の有効期間を3月まで延長してほしい」と伝えるとまた「代車証明は1か月までしか出せない」と言われ、同じくだりの説明をすることになった。でもきっちり話した。どうせ3月まで出せることはわかっているし絶対に3月までの代車証明をもらうつもりでいた。意識的に強めの口調で話した。おじさんはわたしが面倒な客であると思ったのかすぐ新しいのを出してくれた。話が通じるひとでよかった、と思った。

でも、そのおじさんはわたしの話をひと通り聞いて、代車証明を発行しながら、ぼやくように「買い換えたときに新しいシールを出してもらえばよかったのに…」と言った。絶対に言った。

10月から12月の更新まで、わたしは自分が不当な文句を言ったのではないかとずっと気にしていた。ずっと考えてた。わたしだってクレーマーになりたいわけじゃない。でもこれおかしいよね。

思うに最初のおじさんは判断ができなかったのだと思う。こういうパターンにおいてシールを渡していいのかどうかがわからなくて、相談できる相手もいないし、そのときそのおじさんにとっては「渡さない」がベストな解決だったのだろう。と思うと、社会に出ている身としては共感してあげられなくもない、んだけど、この2か月強のあいだ自転車みるたびにはらわたの煮え繰り返る思いをしていたのもまた事実。じっくり沸々と煮立たせていたのでこんなつもりじゃなかったのにやたら長々と書いてしまった。器が小さい!でもおかしいと思ったことを納得いくまでちゃんと粘った、頑張りました。

 

以上2020年B級ニュース、駐輪場のおじさんと喧嘩でした。しょっぱいな。